「シン仮面ライダー」感想

できる限りストーリー的なネタバレはしないで抽象的な部分部分の印象、感想に留める。見た直後に書いたほうがいいので。でもたぶん未見の人は読まないほうがいい。でもネタバレがあるような物語ではないです。

・予告編では「式日」的な重厚さがある雰囲気だったけど全然そんなことはなく、チャカチャカしたテンポでカメラが切り替わっていき、マンガみたいなキャラクターがマンガみたいな事を言う「軽め」の映画だった。それはそれで別に楽しいので、総評として楽しい映画ではあった。

・特徴的な口癖を持っているキャラクターが多く、そのあたりもマンガっぽかった。キャラの軽薄さは良し悪しあるが、一文字隼人のキャラクター、描き方はともに良く、おそらく映画を見たほとんどの人は一文字隼人が一番好きなキャラクターになるとおもう。

・予告にもあるロケで撮影してるアクションシーン/戦闘シーンは絵がかっこよく、また描写が凄惨で、ある程度の見ごたえがあった。が、中盤以降増える室内での戦闘シーンは不出来。暗くてなにやってんのかわからんし、VFXがしょぼいし、暴力の重みが感じられない。エモーション的には盛り上がっているのにアクション的には盛り下がっていくので微妙な気持ちとなった。シン・ゴジラも後半のVFXはちょっとしょぼめなのだが、アイデアがおもろいので見れた。

・敵はかなり問題あるとおもったな、あんまり追っかけてこないし、簡単に家に入れてくれるし、あんまり明確な悪事をしてない(企ててはいる)。

・前述したが後半はちょっとエモ的に盛り上がる話となるので、それによってなんだかんだアガって、不満もある(というかなんだったら多い)けど楽しい映画ではある、という感想になった。

・TVシリーズを無理やり映画用に再構成するとダイジェストみたくなって、「ちょっとこの敵おかしいのでは?」みたいな違和感がでるようになっちゃうので、やっぱ映画用の脚本であるべきだなと強くおもうなどした。あとちゃんと勝算があるアクションシーンから逆算してストーリーを組み立ててもよいのでは、とおもった。最後にいくにつれアクションがひどくなっていくので……。